企業倒産が13年ぶり高水準 ―「倒産の理由」が変わった時代に、個人はどう資産を守るか

この記事について

企業の倒産が、13年ぶりの高い水準にまで増えています。ただ、数字よりも大事なのは『なぜ倒産しているのか』という中身が、昔とはまるで変わってしまったという事実です。

この記事は、いまの倒産増加の“理由の変化”をやさしく整理したうえで、同じ経済の変化が個人の家計にどう効いてくるのか、そして暗号資産(仮想通貨)を含めてどう資産を守る考え方があるのかまでをまとめたものです。むずかしい経済用語は使わず、身近な言葉で説明します。

筆者(マイクロファンド)は小さな会社を経営しながら、暗号資産(仮想通貨)で自分の資金も実際に動かしてきました。コスト上昇に会社として直面した実感と、個人としてお金の置き場所を分散してきた経験の両面から書いています。情報は 2026年7月時点 の状況・考え方です。

この記事の対象読者

  • 「倒産が増えている」というニュースを、自分ごととして理解したい方
  • 物価高で、現金だけで持っていることに漠然とした不安がある方
  • 暗号資産(仮想通貨)を、資産を守る選択肢の一つとして知っておきたい方

この記事は全文無料です。本記事は投資や特定の行動を勧めるものではなく、一般的な考え方の解説です。実際の判断はご自身の責任で行ってください。

結論:倒産の理由は『売れない』から『コスト負け』へ変わった

先に結論です。かつての倒産は「モノが売れない・客が来ない・売上が足りない」という“入ってくるお金”の問題でした。ところが今の倒産は、「仕事はある。しかしコストの上昇と人手不足で、利益や資金繰りが追いつかない」という“出ていくお金”の問題に変わっています。

ある経営者の言葉が、この変化を言い当てています。「倒産の理由が変わった」「仕事はある。でもコスト上昇と人手不足で、利益や資金繰りが追いつかない」――売上がないのではなく、売っても手元にお金が残らない。ここが今の倒産の核心です。

デフレ時代の倒産と、インフレ時代の倒産

倒産の“理由”を、昔と今で並べてみると違いがはっきりします。

「倒産の理由」が、時代とともに入れ替わったかつて(デフレ時代)の倒産「売上が足りない」倒産・モノが売れない・客が来ない・売上不足需要そのものが弱く、入ってくるお金が足りないいま(インフレ時代)の倒産「コストが重い」倒産・原材料高 ・人件費・電気代 ・家賃・物流費仕事はある。でも出ていくお金が増え、利益が残らない
図1:「売れない倒産」から「コスト負けの倒産」へ。倒産の理由そのものが入れ替わった

かつて(デフレ時代)の倒産

物価が上がりにくかった時代の倒産は、ほとんどが売上不足でした。モノが売れない、客が来ない、値下げしても数が出ない。つまり、会社に入ってくるお金そのものが足りないことが原因でした。

いま(インフレ時代)の倒産

今は違います。注文や仕事自体はある。それでも倒産してしまう。理由は、原材料高・人件費・電気代・家賃・物流費といったコストが一斉に上がり、売上が伸びても利益が消えてしまうからです。これは「稼げない倒産」ではなく「稼いでも残らない倒産」だと言えます。

いま経営を圧迫している2つの要因

コスト増の中でも、とりわけ重くのしかかっているのが「物価高」と「人手不足」の2つです。

経営を圧迫している、2つの大きな要因物価高(コスト上昇)28%人手不足(賃金上昇・採用難)38%※ 倒産の背景として挙がる主な要因の割合(イメージ)。人手不足が最大級の重しになっている
図2:「物価高」と「人手不足」。どちらも、入ってくるお金ではなく“出ていくお金”の問題
  • 物価高(コスト上昇):原材料・電気・物流など、仕入れや運営にかかるお金が全体的に上がった。売値をすぐには同じだけ上げられないため、その差が利益を削ります。
  • 人手不足:働き手が足りず、人を確保するために賃金を上げざるを得ない。図2のように、倒産の背景では人手不足が最大級の重しになっています。『仕事はあるのに、こなす人がいない・人件費が重い』という板挟みです。

どちらも共通しているのは、問題が“売上”ではなく“出ていくお金”の側にあるという点です。だから、いくら忙しく働いても、資金繰りがラクにならない。ここが昔との決定的な違いです。

この変化は、会社だけの話ではない

ここまで会社の話をしてきましたが、同じ力は、私たち個人の家計にもそのまま働いています。会社にとっての「コスト上昇」は、家庭にとっての「生活費の上昇」。会社が『稼いでも残らない』のと同じように、家計も『働いても、現金の価値が静かに目減りしていく』状況に置かれています。

同じインフレは、個人の「現金の価値」も静かに削る現金だけで持つ¥物価が上がると同じ1万円で買える量が減る=実質的に目減り置き場所を分ける¥現金・預金暗号資産その他1か所に集中させず、性質の違うものへ少しずつ分散
図3:企業のコスト増と同じ力が、個人の現金価値も削る。だからこそ「分けて持つ」視点が要る

物価が上がるということは、裏を返せばお金(現金)の価値が下がるということです。同じ1万円で買えるモノの量が、少しずつ減っていく。手元にじっと現金で置いているだけでも、額面は変わらないのに、実質的には目減りしている――これがインフレの怖さです。

個人にできる『資産防衛』の考え方

では、どうするか。派手な必勝法はありません。会社の資金繰りと同じで、効くのは地味な“分散”と“準備”です。考え方はシンプルに3つです。

  • ① 置き場所を1つにしない:すべてを現金・預金に集中させると、物価高の影響をまるごと受けます。現金・暗号資産(仮想通貨)・その他と、性質の違うものへ少しずつ分けて持つことで、影響をならせます。
  • ② 生活費とは切り分ける:資産防衛に回すのは、当分使わない余裕資金だけ。生活に必要なお金まで動かすと、値動きに耐えられず、いちばん不安なときに手放してしまいます。
  • ③ 少額から、時間を分けて始める:一度に大きく動かさず、少額を何回かに分けて。暗号資産(仮想通貨)は価格の上下が大きいので、『分けて持つ・分けて買う』が特に効きます

暗号資産(仮想通貨)は値動きが大きく、それ自体にリスクがあります。「これさえ持てば安心」という魔法ではありません。あくまで“置き場所を1つにしない”ための選択肢の一つとして、余裕資金の範囲で少しずつ、という距離感が現実的です。

失敗例と成功例

失敗例:全部を現金で寝かせ、気づけば目減り

ある方は、「値動きのあるものは怖い」と考え、余裕資金もすべて現金・預金のままにしていました。額面上は1円も減っていません。ところが数年のあいだに物価が上がり、同じ金額で買えるモノは目に見えて減っていました。『減らさなかった』つもりが、実質では静かに目減りしていた――これは、何もしないことにもリスクがあるという典型例です。

成功例:余裕資金の一部を、分けて備える

一方でうまく構えている人は、驚くほど地味です。生活費はしっかり現金で確保したうえで、余裕資金の一部だけを、暗号資産(仮想通貨)などへ少額ずつ、時間を分けて移していました。値動きに一喜一憂せず、置き場所を分けておく。派手な儲けを狙うのではなく、『現金一択で全部を物価高にさらさない』という守りの発想です。違いは才能ではなく、早めに“分けて持つ”準備をしたかどうかだけでした。

まとめ

  • 企業倒産は13年ぶりの高水準。だが本質は「倒産の理由」が変わったこと
  • かつては「売れない」倒産、いまは「コスト負け」の倒産。仕事はあるのに利益・資金繰りが追いつかない。
  • 重しは物価高と人手不足。問題は“入ってくるお金”ではなく“出ていくお金”の側にある。
  • 同じ力は家計にも働く。現金で置くだけでも、実質的に目減りしていく。
  • 個人の守りは地味な分散:①置き場所を1つにしない ②生活費と切り分ける ③少額を分けて
  • 暗号資産(仮想通貨)は万能薬ではなく“分けて持つ”ための選択肢の一つ。余裕資金で、自己判断・自己責任で。

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# 仮想通貨で資産防衛する
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